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2005年12月12日 (月)

番外編★芝居小屋「贋作 罪と罰」 「クロノス」

 

 ここんところ、TEAM-NACSさんとどうでしょう関連に全力そそいでいて、他の芝居を見に行けませんでした。ああ、「中島敦」も「トランス」も見逃した・・・。もっとお金持ちで暇ありだったらな・・・まさに「ぢっと手を見る」の心境だ。(← こんな低次元の嘆きに引用されるようでは、啄木さんも浮かばれないだろうなぁ・・・と思いつつ、結局使う。(爆))

 

 で、ようやく相当無茶もして、NODA・MAP と キャラメルボックスを観に行ってきました。

 以下、感想です。「贋作 罪と罰」は少々毒ありですので、絶賛だ、という方と、毒が苦手な方は、ご覧にならないでください。ご覧になる場合には、ドラッグで範囲指定をかけて、反転させてください。

★「贋作 罪と罰」(*ネタバレあり)

 さすが、NODA MAP。演出や衣装、舞台装置などなど、すごい。

 ここ最近、舞台をシンプルにするのが好きな野田さん。また、全方位型の舞台(観客席がほぼ全方位にある)も、赤鬼に共通である。

 舞台上に物が少ない分、それぞれにあるものをいろいろに見立てる。私が好きなのは、この「見立て」である。

 今回は、例えば立てたポールを、時には部屋や玄関の戸の縁としたり、建物や部屋の境界点であったり、町中の風物を表現するための小道具になったり。また、木製の椅子が、積み上げられ、倒され、転がされて、様々なものになる。また、白い半透明な幕(舞台全体を覆い尽くすほどの大きさ)を、上から繰り出し、一気に広げて、雪の積もった様子を表現する。

 あの世界の自在な見せ方には、わくわくさせられ、感心することばかりである。聴覚や視覚の錯覚を利用するあの、巧みさ、アイデア、スゴイの一言だ。

 が・・・どうしても、今回は、「作品世界」に共感しきれなかった。どうしても、「芝居を見ている」感から抜けられなかった。

 理由は・・・、たぶん、松たか子さんの演技・・・特に台詞まわしのせいだと思う。実は、どうしても台詞が台詞にしか聞こえなかったのだ。以前からそうだったのだけれど、どうも松さんの演技は、私の心に響かない。オイルの時もそう。なんでだろうな~。

 松さん演じる「英」、個人的には、たぶん宮沢りえさんの方が良かったな。もっといいのは・・・天海祐希か鈴木京香。とにかく、もっと「女」を押し殺した、でも「どうしようもなく女」が感じられるような雰囲気を出せる人がいい。そういう点で、松さんは、どうもさらっとしすぎている、生硬な感じがする。「才谷」に向かいあう時さえ完全に「同士」の感じで、どうも「女」の部分に欠けている気がする。

 というわけで、野田さんの演出も演技も相変わらず好きだったが、主役に共感できず、今回は、残念!

 

★「クロノス」(*ネタバレあり)

 こちらは、ある意味「贋作~」とは対象的な感想である。

 主人公「吹原和彦」の存在感がすばらしかった。

 この役は、下手にやると「こんなやついるわけないじゃん」という感想とともに、作品全体が、嘘っぽいSFロマンスとして終わってしまう。まして、タイムマシンなどという空想の機械を題材にしていると、それを観る側に信じさせるのは、よほどそこに生きている人間がそれを本当に思いこんでいないといけない。

 主役をやった菅野さんは、そういう意味で、まさにはまり役だった。ひたむきで不器用で、思いこんだら周囲の状況も考えずに突っ走るというような吹原を、本当にそこにいる、と思わせることができたのが、すばらしかった。

 とにかく。あと1回は観に行くぞ!

 ではでは。

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